- 開催趣旨
近年の建築の設計プロセスにおける3D-CADやBIMの利用は、意匠、構造、設備、施工の連携を強め、また、これまで不可能であった複雑な形態の構造物の建設も可能にしました。また、デジタル・ファブリケーションの技術が普及し、建築のデザインに大きな変化を与えつつあります。実現可能な建築表現の自由度が急速に増すなかで、建築物の形態をどのように決定すべきかという問題について、今後更に深く考えていく必要があります。
本コロキウムは2006年度から毎年開催しており、今年で20回目を迎えます。これまでに、構造形態創生、構造最適化、アルゴリズミック・デザインといった建築構造物の形態を創り出すための理論・技術に関する研究や、実際のデザインへの応用事例などが数多く紹介され、活発な議論が展開されてきました。これらの理論・技術は一過性のものではなく、本質的なニーズの上に成り立った重要な建設技術であり、新しいコンセプトや最新のアルゴリズムなどを取り入れながら、議論を重ねて今後も発展させていく必要があります。
本年度開催する「第20回 コロキウム構造形態の解析と創生2025」では、これまでと同様に形態創生の理論・技術に関わる研究者、技術者が一堂に会して最新の情報を交換すると同時に、大阪・関西万博が開催されている関西方面に開催地を移し、甲子園会館を会場として、先進的な創造性と革新的な社会課題の解決策を体感するとともに、これまでの理論・技術の蓄積とこれからの未来社会に向けた開発・実装を考えます。それらを具体的な建築物、プロジェクトなどに応用した事例紹介についても議論することで、これらの研究・技術分野が益々発展することを期待して開催されます。
- 主催
構造委員会 シェル・空間構造運営委員会 構造形態創生小委員会
構造委員会 応用力学運営委員会 構造最適化と統合設計小委員会
- 後援
建築情報学会
開催期日: 2025年10月10日(金), 11日(土), 12日(日)
開催場所および方法:1日目(10月10日):大阪・関西万博会場(見学会)2,3日目(10月11日,12日):武庫川女子大学上甲子園キャンパス甲子園会館西ホール
■ コロキウムの内容
- 特別講演
特別講演は二日日に行われ、岡崎甚幸先生(武庫川女子大学)、大崎純先生(京都大学)、豊田啓介先生(NOIZ/東京大学生産技術研究所)が講演されました。
講演題目は、
岡崎甚幸先生が『甲子園会館の魅力』,
大崎純先生が『建築構造形態の最適化:過去・現在と未来』,
豊田啓介先生が『現象としての建築形態創生という可能性』
でした。




- 一般講演
一般講演は、2日目に行われ、18題の研究論文と2題の技術報告の発表が行われました。
コロキウム資料集(開催日の1年後に公開します)
- 第20回コロキウム構造形態の解析と創生2025 若手優秀発表賞
一般社団法人日本建築学会 第20回コロキウム構造形態の解析と創生 2025 実行委員会の厳正なる審査の結果、今年の優秀発表賞は下記の2名に決定しました(敬称略、発表順)。
南 宏樹(東京大学)
「風車状の頂点を持つ剛体折紙の挙動解析とその組み合わせによる機構設計」
大嶋千智(東京大学)
「プリズマトイドテセレーションに基づく可変構造の自由度解析」






- 形態創生コンテスト
<コンテストの主旨>
形態創生における種々のアイデアを適用して、建築空間や構造物などの「新しいかたち」や「独創的な形態創生手法」を提案いただくコンテストです。専門分野にかかわらず、多くの方々に参加いただいて、形態創生のおもしろさや可能性を感じていただければと思っています。本コンテストでは、形態創生のフリーウェアも提供しています。一方、コンピュータプログラムや汎用ソフトによらない手法で、「かたち」を創生するアイデアも可能です。多くの方々からの応募を期待しています。
<課題(テーマ)>
「リビルディングを可能とする形態創生」
2024年1月1日に発生した能登半島沖地震や水害や火災など近年日本国内で様々な災害が起きています。一方で瞬時に建てられる仮設建築物は復興を目指すシンボルとなり建築物の重要性を再認識させられます。また、今年開催される大阪万博のパビリオンはカーボンニュートラルの観点から役目を終えると別の建物としてリビルドされるものもあります。このようにリビルディングストラクチャーは単なる仮設建築ではなく、復興・再興・リユース・再構築・カーボンニュートラルなど広義な意味でのリビルドを意味する構造体と捉えます。建築物の新たな使われ方・建て方・再活用の仕方が生まれるようなリビルディングストラクチャーの提案を期待します。
<審査員(敬称略、50音順)>
審査委員長
満田衛資 (京都工芸繊維大学)
審査員
福島 加津也(福島加津也+冨永祥子建築設計事務所, 東京都市大学)
横須賀 洋平(鹿児島大学)
特別審査員
大崎 純(京都大学)
豊田 啓介(NOIZ, 東京大学生産技術研究所特任教授)
<コンテストの経緯>
形態創生コンテストでは,22作品のエントリーがあり,その内15作品が提出され,事前の一次審査(動画によるプレゼンテーション)によって入選作品6作品、佳作作品1作品が選ばれた。コロキウム当日には,入選作品のプレゼンテーションおよび二次審査が公開審査により行われ,最優秀作品1作品,優秀作品1作品,入選作品4作品,佳作1作品が選ばれた。
2025年08月15日:応募エントリー締め切り
2025年09月01日:作品応募締め切り
2025年09月02日:一次審査(オンライン会議システムにて)
2025年09月10日:一次審査結果の通知
2025年10月11日:「第20回 コロキウム構造形態の解析と創生 2025」にて二次審査および表彰(武庫川女子大学上甲子園キャンパス甲子園会館西ホールにて)






<入選作品(氏名:敬称略)>
■ 最優秀賞:『Panta hut units』
田中一成(日建設計),大嶋千智(東京大学)

■ 優秀賞:『Bamboo String Tension』
三田沙也乃、安部基喜、伊藤世玲奈、上田昂平、國友弘隆、樋口敬治、徐宸寅(株式会社大林組)

■ 入選作品:




■ 佳作作品:

■ コンテスト表彰状授与式
公開審査終了後に、最優秀賞、優秀賞、入選作品の表彰状授与式が行われました。


■ 第20回企画
- 大阪・関西万博会場の見学会
概要
今回の大阪・関西万博では、本コロキウム構造形態の創生と解析に縁の深い方々が設計や建設に多く関わっておられます。本イベントでは、そのような方々の生の解説を聴きながら万博会場を巡ります。設計者の解説を直接聞けるチャンスですので、奮ってご参加ください。
イベント開催日時
2025年10月10日(金)13時~17時30分(4時間30分)
講師(予定、敬称略・順不同)
荒木美香(関西学院大学/Graph Studio)
浜田英明(法政大学/浜田英明建築構造設計)
大野宏(Studio on_site)
富岡良太(Arup)
田村尚土(DIX)
平郡竜志(太陽工業)
満田衛資(京都工芸繊維大学)








- 一般講演特別企画:ワシャワシャセッション + 形態創生コンテストのパネル展示
日時:2025年10月11日(土)、12日(日)
会場:武庫川女子大学上甲子園キャンパス甲子園会館ロビー
内容:参加者が自由に模型を持ち寄って展示できるスペースを用意します。イーゼルに掲示物を掲載することも可能です。
展示者は、12日(日)一般講演の午前のセッション終了後にポスターセッション形式のインタラクションを実施します。
コロキウムの参加申込みは必要としますが、本セッションへの応募申込は不要なので、飛び入り参加も歓迎します。


- 特別企画:建築スタジオ見学会 + サンドーム福井構造模型:パンタドームが動く
日時:2025年10月11日(土)、12日(日) 昼休み
会場:武庫川女子大学上甲子園キャンパス建築スタジオ
解説者:武庫川女子大学 田川浩之先生、明星大学 松尾智恵先生
内容:川口衞構造設計事務所で製作されたサンドーム福井の構造模型は、現在、武庫川女子大学で保管されています。武庫川女子大学の建築スタジオならびに電動で可動するパンタドームを見学し、電動で昇降するパンタドーム原理模型の修復を担当された松尾智恵先生の解説を聴く企画を設けました。是非ともご参加ください。



- 懇親会/コロキウム同窓会
日時:10月11日(土) 19時30分~21時30分
会場:ジャルディーノ リンシエメ 三宮





■ 第20回コロキウム構造形態の解析と創生 2025 実行委員会 担当者
| コロキウム実施責任者: | 横須賀洋平(鹿児島大学) |
| コンテスト担当: | 野村圭介(東海大学),多田聡(構造システム),和田大典(梓設計),國光修五(ユニオンシステム) |
| 資料集担当: | 永田洸大(大建設計),林和希(京都大学),和多田遼(大阪産業大学) |
| 会場、建築スタジオ・模型見学会担当: | 田川浩之(武庫川女子大学),藤田慎之輔(近畿大学),松尾智恵(明星大学) |
| 広報担当: | 横須賀洋平,藤田慎之輔(近畿大学) |
| コロキウム同窓会担当: | 高田豊文(滋賀県立大学), 小野聡子(近畿大学), 木村俊明(名古屋市立大学), 熊谷知彦(明治大学), 浜田英明(法政大学), 松尾智恵(明星大学),山本憲司(東海大学), 横須賀洋平 |
| 会計担当: | 山本憲司(東海大学) |
| 参加登録担当: | 和多田遼 |
| 若手優秀発表賞担当: | 熊谷知彦,小野聡子 |
| ポスター担当: | 木村俊明 |
| 一般講演企画担当: | 三木優彰(東京大学),舘知宏(東京大学),横須賀洋平 |
| 万博見学会担当: | 永井拓生(滋賀県立大学),浜田英明(前掲), 横須賀洋平 |
| 優秀作品展示企画担当: | ブンタラS.G.(日本大学),横須賀洋平 |
| コロキウムHP担当: | 陳沛山(九州工業大学),横須賀洋平 |
